- Amazon.co.jp ・電子書籍 (444ページ)
感想・レビュー・書評
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訳文が読みやすい。頁数は多く読み切る自信がなかったが読みやすいので放棄することはなかった。
内容はインターネットをめぐる30年を振り返って,次に起きそうなことを想像するもの。インターネットによって有り得ないと思っていたことが現実になっている事実。半導体,電池,センサーの小型軽量化と安価になることでIOTが加速した世界で何が起きるかを予想する。2016年発売だが,この時点で2021年の今起きていることを予想できている。つまり,変化は突然起きるわけでない。今,まさに起きていて何かのタイミングでガラッと変わるように見えるだけ。楽観的に語られているが,当然悲しい出来事も起きることは述べている。それでも,大きな流れは止められない。500年後1000年後の人類が今の時代をどう見るか,それは今を生きる私が室町時代末期や平安時代末期を見るようなもの。人が生きていることには変わりない。生活の仕方が変わっているのだろう。いや,生まれて死ぬが繰り返されることも変わっているかもしれない。その領域まで人類は手を伸ばすのか。医学の進歩は実際,さまざまな病気や障害を克服してきている。ないはなしではない。 -
The inevitable という原題。インターネットの出現によって起きた変化は誰にも止められないということか。
いま四十代くらいが最もこの本を読んで肌で感じるところが多いのではないかと思うし、それより上は恐怖を感じるかもしれないし、下の世代は歴史を読むことになるだろう。
他のアメリカの流行り本と内容的にかぶる部分もある。基本、起きている事を記載している本なので、幅広くインターネット上で起きてきた事を知るのには良い本だと思うが、分量があるので(Wiredっぽいと言えるか)、まあまあ体力必要かも。
出版された一年前のタイミングで手に取っていたらもう少し感覚的に違う印象だったかも知れないと思えるほど、今のテクノロジーの進歩が早い事も痛切に感じる。
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wiredの元編集長が書いた、インターネットが普及した、その次の未来を描いた一冊。
基本的はWiredの記事みたいな、世界が変わって行って、もっとすごい世界になっていく、ワクワクするお話が続く。アクセスの重要性、AIが普及した未来など。
でも時々わかりにくいですね。書き方として、具体的な事例から抽象に入っていくことが多いから、説得力ありそうなんですけど、一方で細かい話を省いている。例えば持ち運びできるバッテリー持続時間の話とか、セキュリティの話とか。あとは、「どっかで読んだことあるなー」という話が多いのは事実。だから、すべて新しい話ばっかりでもないんでしょう。でもそういう情報が一冊にまとまってるのならそれはそれで価値がある。基本的には、楽しい本でした。 -
Wiredの初代編集長が予測する未来を描いた12の法則。どこかで見たことがある、読んだことがあるキーワードがしっかり網羅されており、かつ様々な人と会って得た知見や彼が過去に失敗した予想の話、いま予測する世界観は説得力がある。
ただ、問題はひとつひとつのキーワードに対して深掘りしており、それに合わせた現象を描いているので、「総じてどうなのよ?」というか、複合的に12の法則が重なった時に起きる世界が分かりづらくなってしまっている。
この本を読むことで、いま起きている技術革命が何を実現するかわかるが、それを元に自分の関係する業界や仕事がどうなりそうかは、様々なキーワードを元にクロスで考察する必要がある。
その意味で、ちょっと難しく感じてしまう本ではあった。 -
切り口としては面白いと思ったけど、正直読んでその先に思索を広げることはできなかった。
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世間的にも話題だし、職場で話題にする人も多いので、読んでみた。
原題は "The Inevitable" で、インターネットの隆盛によって始まったさまざまな「避けられない流れ」について 12の要素(11 + オマケ)を分析する。たしかに「世の流れ」というものはあるもので、古くは音楽業界が果敢にも流れに逆らおうとして手酷くやりこめられた「コピーする権利(本の中では Flowing)」がある。最近では、「プライバシーの消失(本の中では Tracking)」がこれにあたるかもしれない(この問題に関して著者の見解は比較的ポジティヴなものになっている)。
全体的に「今」起きていることを変化として認識し、その変化の行方という形で未来を予測する。未来の話に賛成しても反対しても意味はないが、今起きている変化についてはしっかり捕えられていると思う。 -
目新しいところはないが、TrackingとQuestioningのところは面白い