ナショナル ジオグラフィック日本版 2017年9月号 [雑誌]
- 日経ナショナルジオグラフィック社 (2017年8月30日発売)
- Amazon.co.jp ・雑誌 (146ページ)
- / ISBN・EAN: 4910068470973
感想・レビュー・書評
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薬物やアルコールをはじめ様々なものに対して依存症患者は存在する。依存対象は違えど依存状態の脳の状態が共通していれば、本誌に出てくるような脳に刺激を与える治療法は汎用性があるのかもしれない。薬物治療が進めば多くの患者を救うことができるかもしれないが、その反面で軽い気持ちでドラッグに手を出す者も増えるのではないかも懸念される。
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写真は語る:プランクトン他奇麗な写真が多くて良し。
依存症:脳がいかに複雑で出鱈目か。生まれつき…の罪深いことか。
現代の救世主たち:どこまで本気なんだろう。どこまでも本気なんだろうか。短いページ数なのが残念でした。 -
借りたもの。
特集は脳障害としての依存症(特に薬物依存、その中でもヘロインについて)の治療と研究をテーマにしたもの。
ただ、脳機能の障害として原因が分かっても、まだその画期的な治療に関しては未知数――希望はある――ことが伺える。
薬物がドーパミンの流出を促し、脳の「報酬系」と呼ばれる渇望と快感に関わる部位で、ドーパミンによる渇望の回路に支配されると依存症になってしまうという。
ドーパミンが“幸福への予感や期待”を与える伝達物質だということは、ケリー・マクゴニガル『スタンフォードの自分を変える教室』( http://booklog.jp/item/1/4479793631 )を読んで知っていたが、ヘロインにドーパミンの過剰な分泌を抑制する物質を妨げる作用があり、それが依存に結びついてしまうという。
そのメカニズムを丁寧に描写している。
それを抑える、克服するには、投薬治療、外科的手術、ヨーガ、瞑想など、複合的なアプローチが試みられ、提案されている模様。しかし、個人差がある事なのだろう、確たるものは提唱されていない。
デイミアン・トンプソン『依存症ビジネス――「廃人」製造社会の真実』( http://booklog.jp/item/1/4478022925 )は、薬物依存も、その他様々な“依存症”を病ではなく“習慣”と見なしていたが、どうも一緒くたには出来なさそうだ。
美しい写真と共に、様々な問題提起をくれるナショジオ。 -
ナショジオおもしろい。定期購読しようかな。そうすればお風呂で読み放題だし。あー、でも、どんどん溜まっていくの困る…。
依存症は病的な形での学習
人間の脳が持つ可塑性(柔軟に変化できる性質)が仇となって、自分自身を破滅させる習慣を身に付けてしまう可能性もある。依存症もその一つ。
依存症は道徳心の欠如が原因ではなく病気だ。依存症の特徴は、生活破壊を招いてまで特定の行為を繰り返す強い衝動にあることだ。依存症を引き起こすのはアルコールやたばこ、薬物だけではない。買い物やセックス、食品への依存、万引きを止められない状態。過大な報酬や多幸感、安らぎをもたらすものはすべて依存症がある。
人間は報酬をとても鋭敏に感知する。 -
ロールシャッハテストの100年。
救世主の肖像。
オランダの集約農場、栽培は『サピエンス全史』を読んだ後だけに、牛の扱いがひどく思えた。仕方ないのだが。