幻夏 (角川文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
4.19
  • (91)
  • (92)
  • (37)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 690
感想 : 96
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (443ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 失踪した息子を探して欲しいと母親が興信所に依頼する。話は現在と小学生時代を行き来して進み、後の展開がどうなるのかとドキドキしながら一気読みだった。しかし、父親があまりにも可哀想すぎる…

  • 少年時代に起きた事件、23年の時を経て起きる事件、どういったつながりがあるのか、的な。
    少年時代の無邪気な日々と大人になって社会や会社に縛れる場面との対比は社会人ならだれでも共感できるんじゃないかなと思った。
    子供のころに戻りたいな~って思ったり、なんか切ない気持ちにもなりました。でもしっかりミステリーでもありました

  • 良かったです。
    少年時代の想い出が再び事件と重なり蘇る、、。
    切ないです。

  • ある日、ランドセルを残して行方がわからなくなった友達。
    冤罪事件に翻弄された家族の物語。
    ストーリー設定も、先が読めない展開も全てが面白い。

    以下この本とは関係ないが……
    本当に日本の司法は酷いものだ……警察が集めた全ての証拠の開示、留置中の取り調べの可視化、DNAの再判定依頼があった場合の再判定の義務化、など、個人の良心に頼らない、冤罪をつくらない「仕組み」をつくるべきだ。あまり外国賛美はすきではないが、司法だけは日本は先進国あるまじき人権意識だと認めざる得ない状況だ。

  • Audibleで読みました。
    前作の『犯罪』から流れてきましたが、終わってみると短編感の否めない作品でした。推しの名脇役である鑓水に対してのナレーターの味付けが一変していたせいもあります(笑)
    主人公である相馬の幼少期、という設定もスピンオフ感につながってしまったのではないでしょうか。凸凹トリオの活躍が今ひとつ盛り上がらず、それは今回脇役に徹した修司のとっさの機転の鋭さが、なんだか伏線を無理に回収してパワープレイに出た印象を与えました。
    もいっちょおかわり読もうと思います。

  • やられました。本当にやられました。やり逃げされました。
    冤罪による不幸の連鎖。辛いです。お父さんは辛い、いや、悲しいお父さん・・・何故辛いのかは読んで味噌汁。
    先が読めない展開、いや読ませないのか。作品を読みつつ頭の中で謎解きをしておりましたが、全てハズレ。もうー、バカバカ!私のような単細胞にはもってこいのミステリーでしたね。
    著者の太田愛氏、テレビドラマ『相棒』『TRICK2』の脚本家だったんすね、そりゃあ面白いわ。(見てないけどな)
    多少強引な所もありつつ、でも感情表現がお上手なのか、登場人物に引き込まれてしまうのですよ。

    ただ一つ、このませた小学生。ん-、これが有りえんし・・・ちょっとやり過ぎか・・・でもこれが無いと話が成り立たなんし・・・
    んー・・・・ですので☆三つかな。グッジョb!

    • bmakiさん
      こんばんは。

      犯罪者、天上の葦を読んで、もう一度この小説を読んだのですが、再読でも最高に面白かったです。
      寧ろ、再読だからこそ面白か...
      こんばんは。

      犯罪者、天上の葦を読んで、もう一度この小説を読んだのですが、再読でも最高に面白かったです。
      寧ろ、再読だからこそ面白かった場面がいくつもありました。

      脚本家の小説って、本当に面白いですよね!場面の切り替えが、もう本当にドラマのようで(^^)

      大好きな小説です!
      2023/02/03
  • このシリーズはいつもハラハラさせられる。
    もう色々心臓に悪い。。
    尚も少女も命は助かって良かった…のかな。
    それにしても、相馬の言うことをなぜ聞かないんだとヤキモキしてしまう。

    相馬がちゃんと碧子と恋人になってる!
    そして四郎はここで修司が引き取ったのね!
    ちょいちょい前話(犯罪者)からの繋がり、後話(天上の葦)への繋がりが見えて面白い。

  • これまた面白かった

  • オーディブルにて。

    誰も悪くない。悲しい。
    冤罪のせいで歯車が狂ってしまった一家。みんな一生懸命なのに。悲しい。

    この人の書く登場人物は深みがあって、単なるキャラクターではなく人間を描いているって感じる。善や悪だけじゃない、復讐だけじゃない、正直だけじゃない、優しさだけじゃない……。現在に至るまでの背景や感情の変化や悲しさ苦しさまで包括した「人間」を描いていて不思議な安心感がる。心の内側をわかってもらえている安心感みたいな。

    そのせいか、重い話なのに後味が悪くなくてほっとする。

  • 実は答えがすぐ傍にあった。作者はそのヒントをいくつも散りばめていたのに、きっとその表現はなにかあるんだろうなと勘付いていたけど最後になってようやく繋がった。冤罪に振り回されて家族離散を経験し、復讐に燃える少年。犯人側の願いが叶えられてほしいと思う珍しい作品。

全96件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

香川県生まれ。「相棒」「TRICK2」などの刑事ドラマやサスペンスドラマの脚本を手がけ、2012年、『犯罪者 クリミナル』(上・下)で小説家デビュー。13年には第2作『幻夏』を発表。日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)候補になる。17年には上下巻の大作『天上の葦』を発表。高いエンターテインメント性に加え、国家によるメディア統制と権力への忖度の危険性を予見的に描き、大きな話題となった。

「2020年 『彼らは世界にはなればなれに立っている』 で使われていた紹介文から引用しています。」

太田愛の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×