- Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041102961
作品紹介・あらすじ
隠された巨大企業グループの残忍な罪業。浮かび上がる一人の男の驚くべき犯罪計画。そして、謎を追う三人が犠牲者を救済するために一発逆転をかけて臨む、メディアと警察を駆使した奇策とは!?真の勇気と正義を問う、感動のノンストップ・エンタテインメント。
感想・レビュー・書評
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巨悪ですよ
いやそっちじゃなくて悪の方
きょ!あ!く!
(誰も何も言うてない)
巨悪との対峙!
なんともスケールのでかいお話しでした!
そしてスケールがデカいのに細かいとこの積み上げも隙がない
うーん、なんて言うかな
普通だとあちら立たすとこちら立たずみたいになるようなことをしれっと両立させてる
しかもひとつふたつじゃなくて
そんなとてつもない力量を感じました
クライマックスは圧巻の一言!
でもって映像を見てるような描写力
手がつけられんわ!
そして、スカッと終わらないところがまた良い
巨悪はまだまだ闇に潜んでニヤリとしてそうな終わり方
理不尽な「世間」にイラっとさせられる終わり方
このなんだかすっきりしない終わり方が、この物語が自分たちの住むこの現実の世界と地続きなってると感じさるのよね
この物語に描かれた世界は自分たちも目を向けなければいけないモノなんだって
そしてなぜ太田愛さんは2005年というちょっと古い時代を物語の舞台に選んだのかってのを考えるとこの物語がちょっとだけ変わった角度で見える気がします -
#読了 #犯罪者クリミナル下 #太田愛
やっぱり長編は、後半になるほど大勢の登場人物の相関図がはっきりして、俄然面白くなってグイグイ引き込まれる。
ひたすら真実を追い、命をかける姿が勇敢で、でも傷だらけで儚くて人間らしい。筋書き通りにいかない所が逆にリアル。
凄く面白かったです。 -
通り魔事件による4人の犠牲者、メルトフェイス症候群という奇病を発症した124人の乳幼児たち、巨大企業グループタイタスフード、これらの結びつきと真相がわかってくるともう一気に読んでしまった。
それぞれが一匹狼的な相馬、鑓水、修二、中迫だけど、チームワークで、自身が信じる正義を貫き敵に挑んでいく姿がかっこいい。滝川との攻防戦には終始ハラハラドキドキ。出来過ぎた終わり方でないのもかえってよかった。
絶対「天上の葦」も読まなくっちゃ! -
期待感高めで読み始め、そのままのテンションで読了。
1本のサスペンス映画を観終えたような満足感。太田さんの執筆力、凄いな。こんなに長いのに、中弛みなど全くなく、目まぐるしく場面が展開していく中に、しっかり人情劇もあって。
読み始めたら嵌まること間違いなしなので、その意味では覚悟を持って読み始めるべし。 -
上下巻合わせて800ページ越えの超大作
途中だれることなく、最後まで面白かった。
特に下巻の仕掛けるところは、心臓に悪いくらいハラハラドキドキ。
疲れた体にはきつかった。
登場人物すべてにはっきりとしたキャラクターがあり、本の中にすぐに引き込まれる。
さすがドラマ「相棒」の凄腕脚本家 -
2023.5.29読了
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[貧困の反対語は裕福ではなく正義だ]
という以前読んだ本に書かれていた言葉を思い出した。この世はとにかく理不尽で、でもそれにいちいち反応していたら生きてはいけない。だからそっと見ないふりをする…そして忘れて時折自分と同じようなごく普通の人をやり玉にあげ、そんな鬱屈した自分を慰める。正義は果たされたと。
そんな理不尽がまかり通る世界ではない世界。慎ましく正しく生きる人達が報われる世界を思った真崎に涙した。そしていつか凍結臨~ただ走るためだけに走る列車~を私も見てみたいと思った。
我々としては『幻夏』での映画化を視野に入れて制作に励みたいと思います
我々としては『幻夏』での映画化を視野に入れて制作に励みたいと思います