物語　ウェールズ抗戦史　ケルトの民とアーサー王伝説 (集英社新書) [Kindle]

著者 : 桜井俊彰

• 集英社 (2017年10月22日発売)

感想・レビュー・書評

[じゅたろうさんの感想 · 2019年2月10日]

イギリスの歴史で有名といえばノルマン征服など。そんな表で起こっている出来事の裏といっては非適切ですが、あまり目立たないウエールズの歴史について書かれています。目立たないといいながらも、そのイングランドに対する向き合いの歴史は非常に面白かったです。歴史の背景があり、その影響に従っての対応をせざるを得ない小国としての苦労。それでも最終、ばら戦争の混乱のなかで、勝利を勝ち取ったのはウエールズでした。その勝利を祝する人々の段は、読んでいて感動を覚えるものでした。
現代でＵＫという国で起こっていることの背景について、ウエールズ側からの論理を知ることができると思います。

著者プロフィール

1952年生まれ（東京都出身）　1975年　國學院大學文学部史学科卒業　1997年　ロンドン大学ユニバシティ・カレッジ・ロンドン史学科大学院修了　現在、エッセイスト、英国史研究家　※2012年8月現在
【主な編著書】僕のロンドン、英国中世ブンガク入門、英語は四〇歳を過ぎてから　イングランド王国前史（歴史文化ライブラリー308）

「2021年 『イングランド王国と闘った男』 で使われていた紹介文から引用しています。」