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感想・レビュー・書評
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文革パートは地に着いた感じで「葉文潔の手はどこまで伸びるのか」と期待しながら読み始めました。汪森によるVRゲーム「三体」の謎解きパートが、クソゲーなのにやりこんだ人的で、とても面白いですね。パナマの切断事件は迫力がありましたが怖すぎです、引きました。コミカル【最強】史強の存在が全てにおいて救いです。〈智子〉って監視社会そのものですね。現実世界でも世界の独裁化が拡大するなか、執筆時の近未来の姿じゃないですか。既に実現しているとも...... ヒューゴー賞受賞は伊達ではありません。(2008年)
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ワンミャオ先生と史強のバディが最高
三体世界(VR)のミステリアスな雰囲気にグイグイ引き込まれていく
文革のハードボイルドな雰囲気も話の重厚さを下支えする -
壮大の域を超えた壮大さ。非常に長い物語の序章の位置付けだと思うが、この間巻だけでも楽しい。
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久し振りに晩酌よりも読書の方が楽しいと思わせた。
ある意味、SF映画を越えたSF小説。
葉文潔の正体が前半で明かされたり、マイク・エヴァンズと救済派があっけなく潰されたのが解せない。
葉文潔の正体はギリギリまで伏せられるべきだし、救済派には世論を揺るがすような行動をさせるべきだった。
終盤の智子に関する記述は、物理学や天文学に乏しい人間には???だった(2001年宇宙の旅のハルみたいな存在?)。
もう少しコンパクト、且つ判り易い形で形容して欲しかった。 -
本屋大賞翻訳小説部門2020年3位。
いろんなところで紹介されているし気になってたので読んでみた。
スケールの大きい中国製SF。最初の文化大革命の部分が少し読みにくかったけど、全体的に読みやすくサクサク進む。最新の科学知識にもとずく原理説明が多いのかと思いきや、どちらかと言えば荒唐無稽のエンタメ系。
カウントダウンの見せ方とかもう少しあり得るやつの方が良いかなとか思うし、超常現象に対する物理学的な背景の説明があんまり理解できなかった。
特に智子についてはまったく理解できなかった。実験の失敗とかはそれなりに意味が通ってるのですかね。
全体的に地球で発生した超常現象の謎解き的な部分でちょっと不満が残る。虚構世界の中での論理的な説明が欲しい。ナノマテリアルへの脅威についてもそもそも今回の使われ方を恐れてたわけじゃないと思うし。
三部作の第一部だが、それなりに完結してるのかと思いきや、全然中途半端なところで突然終わった感あります。これ、続き読むべきなんでしょうね。
まあ総評としては、意外に読みやすいし読んでおくべき小説かと。 -
冒頭は入りづらく、読みづらい感があるが、物語の必要な要素として後から効いてくる。
終始現実味を帯びており、作者のすごさを感じる。 -
イマジネーションの凄さ、話のスケールに圧倒された。社会的問題にも批判的な眼を向けつつ、エンターテインメントとしてワクワクさせるストーリー。続きが読みたくなる。
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文化大革命下の抑圧状況。
異星人とのコンタクト。
三体というVRゲーム。
何なんだ、この物語感は!
ケン・リュウによる英訳が
アジア初、翻訳もの初の
2015年ヒューゴー賞長篇部門を受賞。
劉慈欣(りゅう・じきん/リウ・ツーシン)が描いた
この壮大な中国SFが
世界を席巻している。
というわけで、読み始めた。
SFなのに、
冒頭、文化大革命下の
陰惨な状況描写から
始まるのに驚かされる。
1967年、文化大革命の只中にあった中国。
物理学者の父親が
批判闘争大会で
紅衛兵に惨殺されるのを
目の当たりにし、
自らの運命も翻弄されていく
葉文潔(イエ・ウェンジエ)が
1人目の主人公。
2年後、文潔は
内モンゴルの生産建設兵団の管理下にいた。
一方、40数年後。
ナノマテリアルを専門にする
汪淼(ワン・ミャオ)教授が
2人目の主人公。
三体というオンラインVRゲームに
Vスーツを着てエントリーする。
この葉文潔と汪淼の物語が
交互に語られていく。
そして、2つの流れは
ある時点で同じ物語へと
なだれ込む。
文革下という過去が
SFにリアリティを与えている。
三体というVRゲームが
なんとも奇妙な感覚を添える。
そして、終盤。
三体という異星人の存在が
明らかになっていく。
しかし、物語は
本書「三体」では
三部作の
序章に過ぎない。
恐るべし。
この大作を書き切る
パワーと情報量。
2冊目、3冊目と
はまっていくんだろうな。
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中国のSF
とっつきにくいかと先入観があったが、どんどん引き込まれて行く感じですごく良い。