武器としての決断思考 (星海社 e-SHINSHO) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 例がわかりやすいし身近なので、中高生から読める本だと思います。学校の先生はこれを読んでディベートを教えていったら良いと思うな。

  • タイトルには「決断思考」とあるが、内容はディベートの考え方やディベートを進める上でのHow toが紹介されている。
    それはそれでよいのだが、決断思考というイメージからは個人的に内容がドンピシャではまっていないような気がした…
    「決断」するためにディベート思考を持とう、という理解だろうか。
    割とテクニックや手順的な解説も多かったように感じる。
    いずれにしても、クリティカルシンキングとして必要な要素は紹介されていたようには感じた。

  • 「知識・判断・行動」の3つをつなげて考える。

  • かつてのように、これが正解という選択肢はもうこの社会には存在しない。その時点における最適解を見つけて、それを選び取る、という「決断」をしていかねばならない。つまり、現代社会において個人が身につけるべき重要な武器は、決断力なのである。

    しかし、決断を下すためには、ベースとなる思考法や、テクニックのようなものが必要にもなる。その基本的なことを、この本は教えてくれる。

    中学生の時にこれを呼んでいれば、と少し悔やんだ。

  • 現在生活していて何が正解かと悩むことが多々ある。そんな時に参考にできる一冊だと思う。

    内容を簡単に要約すると、変化が激しい現代において生き残るためにはその時点で最善と思われる決断を行なっていく必要がある。そして、その決断のために参考となるものがディベート思考だ。まず議題を具体的で明確にし、そのメリットデメリットをそれぞれ3条件にそって考える。そして、その反論も考え、最後にその正当性を吟味する。この流れでディベートは進めていくが、最後の決断は結局主観でいい。この決断思考という武器を持って今後この世界を生き延びよう。

    この本を読んでいくつか印象に残ったことがある。まずは一番いけないことして、「結論が出ないこと」を挙げていたことだ。私はよく色々なことを考えるものの、結局結論は出ないということも間々ある。そういう時は自分の判断に自信が持てない時で、時間を無駄にした感覚がある。ただ、この決断思考を手に入れたことで、論理的に決断することに向き合えて、正解ではなくとも最善の解を出して行けるようになることを期待したい。

    また、ディベートを始める前に議題を二者択一のところまで落とし込むということも印象に残った。意外と見落としがちでできていない部分のように思われる。

  • - 実学にも、知識 判断 行動という3段階が存在する
    - 全体を見て判断できるプロフェッショナルであるべき、1つの問題を多面的に捉える能力が重要
    - 自燈明、自ら明かりを燈す
    - 議論とは、複数の視点を持ち込みぶつけ合うことで今の最善解をだすこと
    - 過去を重く未来を軽くみてしまう
    - サンクコストにとらわれてしまう
    - ーすべきか、否かは人生の多様な場面で現れるよい議題
    - 因果関係が逆、因果関係と相関関係を混同、特定の原因にのみ着目などの間違いがあり得る

    ・結論を出そうと集中することで、なぜ結論がでないかがわかる。
    ・(ディベートにおいて)いちばん重要なのは、どういう結論をだしたかということ以上に、どういった思考を経てその結論を導き出したかということ。
    ・具体的な行動でまようとき、ディベート思考は役に立つ。
    ・反対の立場の人の意見をきいて、その根拠を確認する。
    ・私の経験上、原点にあたってみると、もっといいことが書かれていることがすごいある。
    ・すべての人はポジショントーク.
    ・発言で強調されているポイントは実は重要ではない可能性がある。例えば、IR説明会で「我が社は3年連続、売上40%アップです」と言っていたら、「売上」ではなく「利益」が問題な時がある。
    ・言いたくないことは隠し、どうでもいい情報は誇張することが多い。これは個人においても同じこと。
    ・大学以降の人生では、情報に接したら、それが本当かどうかをまず疑ってください。
    ・なんらかの絶対解や真実を求めようとすることは、「誰かの決めた正解」や、すでに役割を終えた「古い意思決定」に頼ってしまうという、もっとも危険な考え方、そして生き方につながります。

  • ディベートの要領で、自分の人生の判断の質を上げましょうという本。

    人生に大きな影響を及ぼすような判断にあたっては、賛成の立場反対の立場での意見を自分で考え、根拠を集め、戦わせる。そうすることでなんとなく考えていた時よりも遥かに深度をもって思考できる。

    なお、ひとりディベートで出した解は、暫定的な最優良な解というだけで、最適解ではない。最適解など見つからない(し、あるかもわからない)ので、ひとまず質の高い暫定解をもって進もうという考え方をとる。

    ひとりディベートは、苅谷さんの本でも出てきた内容。そちらでは詳細までは触れていなかったので、本書をその部分に代入する形で読むと、凄く分厚い思考ができるのでは?というかんじ。

  • ディベート思考からの意思決定流れが書かれている本です。ディベートの分量が多く、やや食傷気味です。平易な文で書かれており、わかりやすいですが、それゆえにすこしライトな感じがマイナスです。

  • 非常に分かりやすいディベートの入門書であると同時に、ディベートの考え方を普段の意思決定に応用しようという本。「抽象的なテーマは扱わず、賛成か反対かだけを決める」とか「賛成反対の立場は参加者の意思によらずランダムできめる」というようなディベートの基本ルールを知れただけでも勉強になったし、一人で脳内ディベートして自分の意思決定に役立てるという考え方も面白かった。

  • 平易で、何かを学んだ気分に浸れるだけでも買いでしょう。次の学習意欲につながります。

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著者プロフィール

京都大学客員准教授、エンジェル投資家、教育者。1972年生まれ。麻布高等学校、東京大学法学部を卒業後、大学院をスキップして直ちに助手に採用。専攻は民法。任期終了後は学界に残らず、マッキンゼーへ入社。3年で独立し、多額の債務を抱えていた日本交通の経営再建などを手がけながら、エンジェル投資家として極めて初期段階の企業を15年以上にわたって支援し続ける。京都大学では教育、研究、産官学連携活動に従事。「意思決定論」「起業論」「交渉論」の授業を担当し、人気NO.1若手教官として「4共30」講義室を立ち見に。各界において意思決定を先導するリーダーを育てることを目標に、選抜制の「瀧本ゼミ」を主宰。著作物やディベートの普及活動を通して、次世代への教育に力を入れていた。2019年8月10日永眠。

「2022年 『瀧本哲史クーリエ・ジャポン連載集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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