おもちゃ 河井案里との対話 (文春e-book) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 当時の(おそらく大量の)テレビ報道に触れていれば、映像の彼女の仕草や発言とこの本の中の語りを引き比べて、違和感なり納得なりを覚えられたのかもしれない。しかしそれを知らないわたしには、彼女の語る言葉はあまりにも稚拙でとにかく痛々しかった。他者の思惑に対してほぼ無抵抗であって、地元の権力者や中央の権力者、そして家庭の権力者である夫にいいようにやられ、精神の不安定さと奇妙なポジティブさや積極性を併せ持ち、候補者として選挙違反の責任をとるといいながらスタッフや支援者と向き合うこともなく、見当違いな復活劇を夢見ているという。
    あまりにもあまりすぎて、これが彼女の本当の姿なのだろうか、著者はそれを忠実に描いているのだろうか、なんだかのバイアスが働いた結果なのか? と首をひねりながら読んだ。彼女のエキセントリックなキャラクターと、著者とのつかず離れずなやりとりが面白く最後まで読んでしまったが、視界はあまりクリアにならず、なんだかよけいわからなくなってしまった。

  • 2019年の参議院議員選挙で広島県選挙区から初当選した河井案里氏の姿をテレビで観た時に“違和感”があったので、その感覚が何なのかを確かめるため本書を手に取った。

    常井健一氏の丹念な取材に基づく圧倒的な文章力に引き込まれ、通勤時間がメイン読書タイムの私は、何度降りる駅を乗り過ごしそうになったことか。

    自分に何ができるかはさておき、「政治はお金がかかる」というこのシステムを変えなければいけないと強く思った。

    コロナで永田町と霞が関のせいで日本が世界から相当遅れていることがあぶり出されているが、自分の祖国は日本なので何とかしなければと。

    河井案里氏の周囲が夫・克行氏との離婚を進めているようだが、今のところ応じていない様子。
    夫婦のことはその夫婦にしかわからない。。。

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著者プロフィール

1979年生まれのノンフィクションライター。ヤンキーとイノシシが元気に走り回る茨城県笠間市(旧岩間町)出身。しばらく東京・隅田川沿いに在住。著書『無敗の男 中村喜四郎全告白』が高い評価を受け、大宅壮一ノンフィクション賞と講談社本田靖春ノンフィクション賞の最終候補となった。『小泉純一郎独白』で第23回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞(作品賞)を受賞。街頭演説と選挙にまつわる昔話をこよなく愛す。地方選の観戦を通してその土地の特色を味わう「選挙ツーリズム」を提唱中。

「2020年 『地方選 無風王国の「変人」を追う』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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