模倣犯(五) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2005年12月22日発売)
4.02
  • (923)
  • (874)
  • (738)
  • (44)
  • (15)
本棚登録 : 7857
感想 : 550
4

昔ドラマで見たものの内容はすっかり忘れてしまい、原作は評価が高いものの長編すぎて手を出せずにいたが、この年末年始にゆっくり読もうと試みた。
つもりが、続きが気になってどんどん読み進めてしまった。
4~5巻は特に。
これは大作。読み応えあり。

有馬義男の実直な人柄に惹かれ、
言葉はとても印象的で毎回胸打たれ涙した。
被害者である孫娘と霊安室で対面するシーンは胸が詰まる。

もし加害者側の身内だとしたら、自分には何が出来るのだろう。
もし冤罪だとしたら、証明する為にどれだけの事が出来るのだろう。
どれだけの真実が埋もれてしまっているのだろう。

【人殺しが酷いのは被害者を殺すだけじゃなくて残ったまわりの人間をもじわじわ殺してゆく】
犯人が逮捕された事でひとつの区切りにはなるかもしれないが、残された遺族は日常と家族を奪われ、終わらない悲しみと苦しみを落としていく。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年1月15日
読了日 : 2018年12月31日
本棚登録日 : 2018年12月17日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする