バナナフィッシュにうってつけの日が読みたくて。
行儀悪くたくさんバナナを食べすぎて、バナナ穴から外へ出られなくなるバナナフィッシュ。彼らはそのままバナナ熱にかかって死んでしまう。とても示唆に満ちた話だ。
このナイン・ストーリーズにおさめられている9つの話はどれも取るに足らないような、でもそこには見えない何かが含まれているような不思議な読後感を残す。
最後の話であるテディでは、とても哲学的で賢いテディという少年が出てくる。アダムとイブがエデンの園で食べた林檎のなかに入っていたのは論理だというテディ。アダムとイブは論理なんか食べるべきではなかったと。私たちも同様にいつも論理的であろうとするから、物をあるがままには見たがらず、物事には終わりがあるものだと思ってしまう。
こうやって感想をまとめようとしてる今、なんだかそれはバナナフィッシュに似ているような気がしている。バナナフィッシュと、リンゴ食いの連中である私たち。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説(海外)
- 感想投稿日 : 2020年5月15日
- 読了日 : 2020年5月1日
- 本棚登録日 : 2020年5月1日
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コメント 5件
naonaonao16gさんのコメント
2020/05/15
つづきさんのコメント
2020/05/15
naonaonao16gさんのコメント
2020/05/15
つづきさんのコメント
2020/05/16
naonaonao16gさんのコメント
2020/05/16