関ケ原(下) (新潮文庫)

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  • 新潮社 (1974年7月2日発売)
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関ケ原はまるで白黒以外に灰色も混じったオセロゲーム。その灰色の武将らに対し調略する家康と「白であるべきだ」という観念に囚われる三成はひどく対照的。今回『関ケ原』全編読んで特に痛感させられたのは、戦時は武将を欲し平時は文官を欲するように時代が要求する人材は残酷なほど変化するということ。それだけに文武両道な家康がいかに傑出した存在だったのかが伺える。そして黒田如水・長政親子のやりとりが楽しいだけに、ラストの演出が憎い。関ケ原の物語は毛利・島津が長州・薩摩となって受け継がれてゆく。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2017年9月25日
読了日 : 2017年9月22日
本棚登録日 : 2017年9月25日

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