白夜行 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2002年5月25日発売)
4.11
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本棚登録 : 46490
感想 : 3800
4

登場人物が多いことに戸惑うかもしれないが、読み進めていくうちに掴めてくるので心配無用。かなり分厚い文庫本だが、おもしろいのでスラスラ読める。
1つの事件の裏に隠されてる真実が見え隠れする。掴めそうで掴めない。狂った悲劇の連鎖、その結末は読み手の予想を裏切ったようで、完全に予想通りだったりもする。でも本当は何があったのか。それは一体誰の秘密だったのだろうか。19年間の物語。

以下、ネタバレ有り(備忘録)。

桐原亮司と雪穂の主観が描かれないというギミックが、物語をミステリアスにしていることは明らかだ。その為、最後まで本当のことがわからないまま終わったのが粋だな、と感じた。

幼い頃の二人に何があったのか、笹垣刑事や今枝探偵の踏み込んだ調査は、どこまで真実に近づいていたのだろうかと考えることになる。

桐原と雪穂の本当の目的って何だったんだろうか。過去との決別もあっただろうし、復讐、独占、償いにも感じた。単純にサイコパスであったとしても、二人が同じ動機で動いていたのかも定かじゃない。

とにかく、桐原が死んだことで、真実は闇の中だ。
やってくれたな~(笑)良い感じ。

読了。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年10月28日
読了日 : 2021年10月28日
本棚登録日 : 2021年10月15日

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