恋に溺れるのは愚かで醜い。なのにその快楽に抗えない。しょせん人間も野生動物でしかないのだな。
でも辛い失恋は自分を見つめなおすチャンスで、人間に深みが出ると思う。この矛盾たるや。
そんな強烈な迸る想いをストレートに綴った作品で、とても圧倒されました。
いい大人の壊れそうな情動は気色悪いのに、西さんが描く人間たちの気色の悪さはそのままどこか愛おしい存在になります。
すごい才能だと思います。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2016年6月30日
- 読了日 : 2016年6月30日
- 本棚登録日 : 2016年6月30日
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