海辺のカフカ (下) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2005年2月28日発売)
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本棚登録 : 30082
感想 : 1919

とても難しい作品。全然理解が追いついてないような気がするけど、それで良いんだっていう作品でもあるような気がする。
解説とか、考察とか読みたいけど、自分の感じたままを壊したくなくてもどかしい。ただあまりにも回収されてなさすぎて気持ち悪い。

とにかくナカタさんとホシノさんの関係性がすっごく良い。
ナカタさんはすごく残酷な人生を送ってきたはずなのに当の本人はひょうひょうとしてて、それが逆に切ないというか、、。胸が苦しい。でもホシノさんと出会って、ホシノさんの中で特別な人になって、亡くなってもホシノさんの心の中で生き続けるんだと思ったら救われた気がする。
ホシノさんが、ナカタさんの目を通して世界を見るようになった。それってめちゃくちゃナカタさんのこと好きだったんだな。悲しい。

大島さんは「知的な人は優しい」をまさに体現したような、私も近くにいたら大好きになってたような人。知的な人は価値観が広いし、知らないものとか自分とは違う考えにも興味を持てるから、本当の意味で優しい人なのだと思う。

カフカくん15歳にしては色々知りすぎてるし繊細すぎて壊れそうだと思った。

なんか余韻引きずって眠れないような作品です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年6月18日
読了日 : 2023年6月18日
本棚登録日 : 2023年6月5日

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