F県警捜査第一課強行犯係・3人それぞれ個性の強い班長が三つ巴の覇権争いと難事件に挑む6編からなる連作短編集。
初横山秀夫作品。
読中、私は果て無く熱中した。
読後、私は激しく興奮した。
こんな警察小説は読んだことがない。更に、短編集とは思えない内容の深さ濃さ重厚さがある、文句なしの傑作であった。
私的には『囚人ジレンマ』が心理描写が秀逸で絶品。
まず圧倒的に登場人物の存在感が凄まじい。
捜査第一課3人の班長。一班の青鬼・朽木。二班の冷血・楠見。三班の天才・村瀬。三者三様の魅力がしっかりと描かれている。一筋縄ではいかない独断的な展開が読み手をグイグイと引き込む引き込む。
特筆すべきは各物語の構成力と、爽快な後味の結末。
刑事対犯人、刑事対刑事、同僚対同僚、上司対部下と、プライドをかけて戦う男達の心理が精巧に描かれている。また、班長以外の登場人物にもそれぞれドラマがあって、そのドラマと事件との結び付きがまた見どころである。
もう一度言いたい。
本作品は数ある警察小説の中でも異彩を放つ、文句なしの傑作だ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2022年4月20日
- 読了日 : 2022年4月20日
- 本棚登録日 : 2022年4月20日
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コメント 6件
hiromida2さんのコメント
2022/04/21
akodamさんのコメント
2022/04/22
hiromida2さんのコメント
2022/04/22
akodamさんのコメント
2022/04/22
hiromida2さんのコメント
2022/04/23
akodamさんのコメント
2022/04/23