阪急電鉄今津線を舞台に、往路で登場する人たちの出会い、恋模様、人間模様、そして復路ではその人物たちのその後の成長、生き方や心情の変化が描かれた連作短編。
有川浩初読のレインツリーの国が読み心地良かったので、ずっと表題名が気になり積読していた本作を連読。
本作も恋愛小説の類に入るのだろうか。
そうであれば、おじさんの私はまだまだ恋愛小説でキュンキュンすることが判明した。
フォロー・フォロワーの皆さま、こんな私をご許容願いたい。
本作も心地の良い読了感を与えてくれた。
それぞれの目的があって同じ電車に乗車している人たち。
はじまりは他人同士、見ず知らずの人と人とが、ささやかなキッカケで出会い、影響され、ある者は恋に落ち、ある者は前向きな人生観を持ち…と、とてもホッコリする作品だった。
私の実家の最寄路線が阪急電鉄京都本線だったことも、親近感を持って読み進められた大きな要因のひとつだったと言えよう。阪急茨木駅。最後に乗車したのは、かれこれ20年ほど前。駅もその周辺も、きっと大きく様変わりしていることだろう。
本作を通じて、日常で乗る電車が少しだけ好きになった。
そしてまた1人、好きな著者が増えた。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2021年8月13日
- 読了日 : 2021年8月13日
- 本棚登録日 : 2020年9月30日
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