【引用】
・つまり、目的は、「ためになり、面白く、わかりやすい」文章だ。(p.4)
・「メッセージ」とは、どうしても読者に伝えたい内容である。それは、「ひとことで言えるもの」でなければならない。文章が成功するかどうかは、八割方この段階で決まる。(p.6)
・彼(ゲオン)は、『モーツァルトとの散歩』の中で、「ゆりかごの中で詩情の道具を授かった者だけが詩を書ける」「だが、彼らは道具の使い方を学ばなかった」と言った。そして、「もし彼らが道具をこなし、磨くすべを知ったなら、精霊がそれを扱うときが必ずや来るだろう」と。(p.8)
・ある命題を「メッセージ」と言えるかどうかは、どのように判断できるか?
第一の条件は、「ひとことで言えること」だ。(p.12)
・「書きたくてたまらない」ことは、何らかの意味での発見である。世の中で言い古されたことなら、こういう気持ちにはならない。(p.15)
・文章を書く作業は、見たまま、感じたままを書くことではない。その中から書くに値するものを抽出することだ。(p.18)
・「ピントを合わせる」を言い換えれば、「広すぎるテーマはだめだ」ということだ。(p.20)
・「見えるものの中からとくに目立つもの」を指摘するのは素人にもできる。しかし、「あって然るべきものがない」と指摘するには、対象に関する深い知識が必要である。」だから、プロにしかできない。
・キングは言う。「千ページ読んでも、人は作者が作り出した世界を去り難く、そこに生きる架空の人物と別れるのは辛い。二千ページを読み終えても、現実の世界に帰る気になれない」(p.28~29)
・物語にはストーリー展開がある。どのような登場人物が、どのような場面で何をするかだ。これは、物語の骨組みである。
じつは、論文やエッセイにも、これと同じような「骨組み」が必要なのである。(p.54)
・一つのパラグラフに異質な内容を盛り込まない方がよい。(p.90)
・インターネット時代になって、断片的な情報はいくらでも集まるようになった。では、それらをつなげれば文章になるか?
決してならない。重要なのは、メッセージだからだ。(p.245)
【参考文献】
・木下是雄『理科系の作文技術』(中公新書)
・スティーヴン・キング『小説作法』(アーティストハウス)
・アイザック・アシモフ『ゴールド』(早川)
・板坂元『考える技術・書く技術』(講談社現代新書)
・板坂元『続・考える技術・書く技術』(講談社現代新書)
・伊丹敬之『創造的論文の書き方』(有斐閣)
・大野晋『日本語練習帳』(岩波新書)
・澤田昭夫『論文のレトリック』(講談社学術文庫)
・篠田義明『成功する文章術』(ごま書房)
・清水幾太郎『論文の書き方』(岩波新書)
・ダ・カーポ編集部『ダ・カーポの文章上達講座』(マガジンハウス)
・中村明『悪文』(ちくま新書)
・三島由紀夫『文章読本』
・森脇逸男『書く技術』(創元社)
・赤瀬川原平『新解さんの謎』(文春文庫)
・板坂元『何を書くか、どう書くか』(カッパブックス)
・井上ひさし『自家製 文章読本』(新潮文庫)
・大野晋『日本語の文法を考える』(岩波新書)
・加島祥造『引用句辞典の話』(講談社学術文庫)
・金谷武洋『日本語に主語はいらない』(講談社選書メチエ)
・木下是雄『レポートの組み立て方』(ちくまライブラリー)
・木村泉『ワープロ作文技術』(岩波新書)
・轡田隆史『文章の技術』(三笠書房)
・ディーン・R・クーンツ『ベストセラー小説の書き方』(朝日文庫)
・講談社Web現代編集部『編集者の学校』
・齋藤美奈子『文章読本さん江』(筑摩書房)
・阪上順夫・服部一敏『辞書と頭は使いよう』(ごま書房)
・澤田昭夫『論文の書き方』(講談社学術文庫)
・島内景二『読む技法・書く技法』(講談社現代新書)
・島野功緒『誤用乱用テレビの日本語』
・ダイヤモンド社編『文章の発見』
・ダ・カーポ編集部『新・文章講座』(マガジンハウス)
・谷崎潤一郎『文章読本』(中公文庫)
・西山里見とQQQの会『辞書がこんなに面白くていいかしら』(JICC出版局)
・樋口裕一『ホンモノの文章力』(集英社新書)
・平井昌夫『文章を書く技術』(社会思想社)
・布施英利『電脳版文章読本』
・保坂弘司『レポート・小論文・卒論の書き方』(講談社学術文庫)
・本田勝一『日本語の作文技術』(朝日文庫)
・町田健『日本語のしくみがわかる本』(研究社出版)
・丸谷才一『文章読本』(中公文庫)
・宮部修『文書をダメにする三つの条件』(丸善ライブラリー)
・森沢良『ここがヘンだよ日本語練習帳』(夏目書房)
・矢野直明『情報編集の技術』(岩波アクティブ新書)
・山口文憲『読ませる技術』(マガジンハウス)
- 感想投稿日 : 2015年2月21日
- 読了日 : 2015年2月21日
- 本棚登録日 : 2015年2月21日
みんなの感想をみる