下町ロケット (小学館文庫)

著者 :
  • 小学館 (2013年12月26日発売)
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ロケット打ち上げの失敗から、町工場・佃製作所を継いだ佃。
中小企業ながら、技術力は大企業に劣らずピカイチだ。
そんな佃社長には夢がある。
自社製品で作ったバルブで、ロケットを打ち上げることだ。
一度は失敗し研究者の道を諦めた佃だったが、町工業を営む社長としてもう一度挑戦したいと強く心から思うようになる。
はじめは社員の反発もあり、度重なるトラブルでみなの気持ちはバラバラになりかけた。しかし、苦難を乗り越え、行動を共にすることで次第に結束力が生まれていく。
佃社長の熱い想いは社員へと伝染していく。佃製品のプライドにかけて「ロケットプロジェクトを成功させるぞ」と、みな一丸となって奮闘するのであった。

大企業の圧力や嫌がらせに負けず、たかが中小企業と舐められても決して屈しない強さに感動した。
ロケットプロジェクトが難航しても、身内に非難されても決して諦めなかった佃の熱い闘志が実った瞬間は、歓声をあげた社員同様、ぐっとこみ上げるものがあった。

夢のために全力になれる佃は、最高にカッコいい経営者だ。
こんなに熱い思いを持つ人は、周りを変える力がある。
もし佃社長の書いたビジネス本があるのなら、是非とも読んでみたいものだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2019年11月11日
読了日 : 2019年11月11日
本棚登録日 : 2019年11月11日

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