首相が謎の爆死。国家権力に犯人に仕立て上げられた男、青柳の逃走劇。刻々と入れ替わる状況の中で伏線がかちりと嵌まっていく。ふと小学生の頃読んだ、レ・ミゼラブルを思い出しました。(特に下水道を逃げているところ)
どんどん状況が詰みに向かっていくなかで、様々な人に助けられ、様々な手を使って捜査網をかわしていくのに目が離せません。非常に良くできた話だと思いました。
ただ「グラスホッパー/伊坂幸太郎」の殺し屋シリーズや「ジョーカーゲーム/柳広司」の方がスリリングで、あっと思わせる仕掛けがたくさんあった気がします。もっと人間も奥深く描かれていると思います。ひたすら逃走劇を見ているだけで、淡々としている感は拭えませんでした。強烈な登場人物がもっと出てきてほしかったです。
でも非日常感、自分が逃走者になったような感覚は新しかったです。
ラストは最後までやり遂げたという達成感を青柳と共に味わっている感じになりました。
それにしても、長かった~(^-^;
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年1月14日
- 読了日 : 2024年1月14日
- 本棚登録日 : 2023年8月8日
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