この小説が共産党批判だから弾圧された云々などという枕詞で語られるのは中国という国の特殊な事情だからなのだろう。主人公である上官金童の乳房コンプレックスなども問題視されたそうだが、現代日本の社会風俗から考えるとかなり隔たりがあると言わざるを得ない。巷の批評ではマルケスのような魔術的リアリズムを駆使しているということになっているが、叙情的な筆致についてはなかなかうまいと思わせるところがあるものの、現代文学としては比較的平均的な出来なのではないかとも思った。
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- 感想投稿日 : 2020年1月30日
- 読了日 : 2013年1月18日
- 本棚登録日 : 2020年1月30日
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