思考の整理学 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房 (1986年4月24日発売)
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感想 : 2774
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累計発行部数が263万部のロングセラーの秘密を暴くため読んでみた。

かれこれ25年近く前になるだろうか。僕が学生の頃に、文章を書く苦手意識を少しでも払拭したくて手に取ったのが著者の「文章を書くこころ」という作品だった。
内容はきれいさっぱり忘れたが、学者なのに平易で誰にもわかる言葉でわかりやすく書かれていたことがとても印象に残っていた。
そんな経緯もあり、著者の話題の作品ということもありトライした。

〇〇学というのだからアカデミックかつ体系的なハウツー本かと思いきや全くそうではない。
ジャンルで分ければ、いわゆるエッセイと言っていいだろう。

以外つれづれに印象に残ったことを備忘的に記す。

◎朝飯前 頭使う仕事は朝がよい。しかも朝飯前に。夜型から朝型へチェンジするのが良い。→流行りの朝活を先取りしてた!

◎寝させる あることについて思索する必要がある時には一晩寝たらよいアイデア思いつく。考えたことを寝かせることでさらに素晴らしいアイデアを思いつくがある。→なるほど!この発想は意識してなかったけど言われて見ればそうかもしれないぞ。そういえば朝シャワー浴びるとふと解決策やひらめきが湧くことが非常に多い。

◎セレンディピティ 対潜水艦の研究からイルカの交信が発見されるなど思いもよらない副次的効果のこと。書斎で手紙探してると昔探してた万年筆が出てくるなど。→しかも大げさではなく人生にとって確かにこれ大事。

◎捨てる 知識はただ詰め込むのでは良くない。捨てたり整理することの重要性→ただのモノ知りではただめ。受け売りではなく自分で考えることが出来るようになるべきなんだな。そのために余分なものは捨てることだ。

◎コンピューター 知ることより考えることが大事だ。そうしないと人間の仕事はいずれコンピューターに奪われる。→まさに今のAIと人間のことを言ってるようだ。慧眼としか言いようがない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 教養
感想投稿日 : 2022年6月21日
読了日 : 2022年6月12日
本棚登録日 : 2022年3月5日

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