死ねばいいのに

著者 :
  • 講談社 (2010年5月15日発売)
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健也が訪ねて回る人たちがそれぞれ抱えてる
暗くて、ドロドロしてて、
読んでて無意識のうちに眉をひそめちゃったり
するような感情とか思いも、
実は自分も感じてることだったりする。
だから、健也の言葉がすごく痛い。

死んで楽になるなんて嘘だ。

健也は亜佐美が何なのかわからなくて怖くなって、
でも「人殺し」と言われたことで、
亜佐美も人間だったんだよって
言ってもらえたみたいに思えて、
それで安心したんだと思う。

安心した健也の顔を想像したら
なんだか可哀想になった。
どうしてそんなことになっちゃったんだろうって。
それでも亜佐美は幸せだったんだろうか。
それが亜佐美にとっての幸せだったんだろうか。

やっぱり、死んで幸せなんて思えない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 京極 夏彦
感想投稿日 : 2010年5月30日
読了日 : 2010年5月23日
本棚登録日 : 2010年5月23日

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