カーライルの実態や、せっかくNYまで行った際のグループ会長とのインタビュー内容というよりは、
投資先の企業いくつか(KITOやWILLCOMなど)にフォーカスし、採り上げに至る流れや、事業内容の説明、投資先経営者・社員とカーライル社員のやりとり諸々がツラツラと書かれた本。
カーライル社員が書いた内部事情的な本ではないため、ちょっと期待していたものとは違った。また、著者のちょっと気取った(カッコつけたがる)文体があまり読んでいて気持ちのいいものではなかった。
2007年に書かれた本のため、投資先企業を取り巻く実態などもかなり古い。
一方で、以下はカーライルというファンドがどういうタイプのファンドか、イメージを掴むのに参考になった。
・カーライル社員が自分たちの投資先に、情熱を注ぎやすくするため、社員自ら株を買っていることもある
・カーライルジャパンは全員日本人で構成されている
・カーライルは①日本へのコミットメントが高いファンド②オペレーションをローカルに任せる
・コンサルとカーライルの一番の違いは、カーライルスタッフが現場が好きという点
技術は優れているはずなのに、グローバル化の波にのまれて埋もれそうになっている日本企業。昔ながらのモノづくりを誇りに思って、経済的に危機的状況から脱却できない経営者には是非読んでほしい本。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2019年10月1日
- 読了日 : 2019年9月30日
- 本棚登録日 : 2019年9月30日
みんなの感想をみる