戦後の日本経済(高度成長、石油ショックの乗り切り)は戦時期(1940年)に確立された経済制度の上に築かれたという立場から時系列にまとめられた一冊。財政金融制度(間接金融、金融統制、直接税中心、公的年金制度)、日本型企業((資本と経営の分離(内部昇進者)、起業と経済団体、労働組合(起業別の労使協調、産業報国会が母体、他国は産業別))を挙げていく。メモ。(1)軍需省→商工省→通産省の歴史的流れは発見。(2)池田勇人の所得倍増計画、1955~70年のGDPの年平均成長率15.6%の舞台裏(均衡財政論者から積極投資論者に。打ち出の小槌としての財政投融資の財源活用)。途上国の成長の流れの中で伝統的な重厚長大の強みを活かしつつ、分散型への時流(not集中型)も活かすのか、という二つの問いへの回答を考えさせられる一冊。
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- 感想投稿日 : 2011年11月27日
- 読了日 : 2011年11月27日
- 本棚登録日 : 2011年11月27日
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