妖精物語の国へ (ちくま文庫 と 16-1)

  • 筑摩書房 (2003年5月1日発売)
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本棚登録 : 49
感想 : 3
5

借りたもの。
トールキンのファンタジー論は、人間が自然を観察し、準創造と呼ぶ物語を創る意思の産物で事を指摘。
今読んでも、図像学、象徴からの分析とは異なる視点が斬新であった。
言語学者であるトールキンらしい考えだった。

時間、場所、身分…あらゆる要素が大鍋で煮詰められた妖精の「スープ」が妖精物語である。
神話(寓意)伝承に高位下位の概念は無く、初めに神話ありきではない。

準創造についての讃歌である『神話を創る』は書かれた内容も文体もそれをよく表していた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 民俗
感想投稿日 : 2014年1月29日
読了日 : 2014年1月29日
本棚登録日 : 2014年1月23日

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