ピーター・パンとウェンディ (新潮文庫)

  • 新潮社 (2015年4月30日発売)
3.62
  • (9)
  • (19)
  • (22)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 333
感想 : 20
4

 有名なディズニー映画の基になったお話。元は戯曲だったものを小説化したものだとか。ウェンディたちの冒険を空からのぞきこむような語り口が楽しい。フックの意外な過去に、悪役の人間らしさが窺い知れる。
 ややマイルドにされたディズニー映画では感じ取れないピーターの孤独が、とても印象に残る。お母さんを1番欲しているのはピーターなのに、自ら望んで子どもでいるとはいえ、周りがみんな大人になっていくのを見届けるのは辛い。ネバーランドに棲み続けることの代償はあまりにも大きいと、大人になった私は思うが、さて子どもたちはどう思うのか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 海外児童書
感想投稿日 : 2022年5月6日
読了日 : 2017年10月14日
本棚登録日 : 2021年4月17日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする