万能鑑定士Qの推理劇II (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2012年4月25日発売)
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本棚登録 : 1885
感想 : 160
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推理劇第2弾。
ホームズの未発表原稿を元に巻き起こる今回の話だが、今回は今までの話とは違い重く暗いのが特徴的である。『愛ちやんの夢物語』の鑑定から始まり、極悪夫婦の虐待疑惑や闇仕事の斡旋、未発表原稿のオークション、あこがれの先輩の行方など多くの謎が莉子に襲いかかる。あこがれの先輩の子供を守ろうと必死になるあまり空回りして苦しんだり、見切り発車をしてしまったりするという普段と違う一面を見せていくのでとてもハラハラして読んでいった。無事に浴沼夫妻の不正手段を暴いたものの、その先に待っていたのは、自分の憧れで密かな思いを抱いてきた先輩のなれの果ての姿だったというのがとても切なくなってしまった。
しかし、エピローグで、自分の仕事に戻った時にその時に出会った人が自分の思いを汲んで新たな出発を後押ししてくれた所がとても救いようがあったと思いました。彼女の過去は裏切られしまったかもしれないが、今の出会いが彼女を良い方に導いて行くのかなと思いました。

この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
凜田莉子:佐藤聡美
小笠原悠人:寺島拓篤
葉山翔太:中村悠一
浅倉絢奈:花澤香菜
久宇良颯人:高山みなみ
芹澤杏樹:戸松遥
富里蒼依:日高里菜
隅山大智:増元拓也
漢那和希:内田雄馬
浴沼慶吾:関智一
浴沼優芽:朴璐美
綾小路修一:矢尾一樹

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー小説
感想投稿日 : 2022年6月5日
読了日 : 2022年6月5日
本棚登録日 : 2020年8月28日

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