泳ぐのに、安全でも適切でもありません (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2005年2月18日発売)
3.28
  • (244)
  • (538)
  • (1592)
  • (203)
  • (50)
本棚登録 : 8225
感想 : 603
3

十作の短編が入っており、その全てが不思議な潔さを感じさせる。大人の女性達の何か諦念の先にある達観の境地と言うか、表現が難しいが、とにかく美しいものを見たという感覚だ。泳ぐのに安全でも適切でもないってことは、遊泳禁止ってこと?違う?でも、それって誰の判断で?そもそも安全だから泳いで良いですって言われないと泳がない。いや、泳げない。自分の人生なのに?他人の人生に責任を持たない外野は、この小説の主人公達に批判的な見方をするだろう。彼女達は決して刹那的な恋愛や性を愉しみ生きた訳ではない。自分の人生の水場に飛び込み、純粋な愛に生きただけである。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年2月7日
読了日 : 2024年2月7日
本棚登録日 : 2024年2月7日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする