やし酒飲み (岩波文庫)

  • 岩波書店 (2012年10月17日発売)
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感想 : 101
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「毎日大量のやし酒を飲んで暮らす。やし酒のみと呼ばれた男の話」やし酒を造ってくれる人が死んでしまい。
生き返らせる?呼び戻すために
冒険をする話

「ブルース・ブラザーズ」で昔の恋人からバズーカ砲を受けたのにさらっと交わす感じ。何が起きても起きなくても当然のように話が進む。

主人公が、やおよろずの神様で
何がどこまで出来るのかがわからない。
「それ出来るなら、なんでも出来るやろ」と思いきや出来ないこともあるのが妙で本人がそれを恥じてるのも面白い。

ほぼ全編場面の描写なので、神様なら声に出して会話してないんじゃないか?とか「神様」というのは呼び名で全てなんからかの比喩なのではないか?など、話は短いけど楽しみ方が多い。独特なリズム。

だんだんやし酒を飲んで
酔ってそのまま見た夢?
と思うようになり
様々なことがぐるんぐるんと起こり、動じずに淡々と展開してく
子供が考えたような話にも似てるけど
神話でもある。
なんか
「アドベンチャー・タイム」っぽい。
「えっいいの?」とか「あれ?ここらへん書いてて楽しくなってない?」とか
スローテンポのラップのように刻んでくるのが心地よい。

あえて解説はまだ読まない。
想像して楽しむ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年4月18日
読了日 : 2019年4月18日
本棚登録日 : 2019年1月31日

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