四畳半神話大系 (角川文庫 も 19-1)

著者 :
  • 角川書店 (2008年3月25日発売)
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本棚登録 : 30832
感想 : 2549
4

「あー、鹿男のね」なんて言ったらファンに怒られますね。
「京都・奈良・鴨川」と言うワードで一括りにしてて…別の方でした。
すみません。

主人公と友人の掛け合い、流暢な描写がリズミカルですらすらと流れるように読んでしまった。

短編四話=四畳と真相(半畳?)と言う
不思議な構成、それ故に早く読めたと言うのもあるが、面白かった。

「繰り返す日々」(四話と、四話目の八十日間)の中に、少しずつ相違点や同じ現象、アイテムを見つける体験に
体感したことのない「大学生活」に夢を馳せるがそれでは主人公と同じで…

ダラダラと繰り返してしまい、もともと見えていた「普通の日常」の良さに手が届かなくなって初めて気づく。
みたいなことは、自分も体験することなので「あぁ、抜け出したいけど繰り返してしまう日々って…」と、考え込んでしまった。
その中に自分で見出そうとする変化や、「昨日と同じこと」に感じる安心感について考えを進めて、ふと
「下らない中に大切なことが…」なんてありきたりだけども
小津くんとの縁など、読んできた前の話を振り返り何故か感慨深い
狭いけど広い四畳半の
短いけど長い話を読んだ感覚になった。
オススメです。

次作についても
実は「サマータイムマシン・ブルース」を映画版ながら見たことがあるので、ここにどう化学反応が起こるのか楽しみ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年9月15日
読了日 : 2020年9月15日
本棚登録日 : 2020年8月1日

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