付添い屋・六平太 龍の巻 留め女 (小学館文庫 か 35-1)

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  • 小学館 (2014年6月6日発売)
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感想 : 17
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時代小説のシリーズ物というのは、なんといっても登場人物像がいかに魅力的か?と、いうことが一番だ。

初めて手にしたこの「付き添い屋 六平太」シリーズ第1巻。

信州十河藩で、藩主の籠の警護を役目とする供番だった秋月六平太。内紛の煽りで父は切腹し、脱藩することになった。後妻のハハと、その連れ子、佐和と江戸の長屋で暮らすが、六平太は、家を顧みないで身を持ち崩していたときに、苦労を重ね、母はなくなる。

義理の妹が成長するに従い、なんとなく家にいづらくなり、恋人の髪結、おりきの元に。

愛情豊かなおりきと暮らすうちに六平太も、持ち前のおおらかで正義感強い本来の男に戻る。

そんな魅力いっぱいの主人公があれこれと事件に巻き込まれるのは、時代小説の王道!

出てくる脇役にまで愛情たっぷりに描かれ、実に楽しみなシリーズ。

そうであろう、この作家「向田邦子賞」も受賞する、「剣客商売」「御家人斬九郎」「鬼平犯科帳」などの脚本を手がける売れっ子脚本家が、初めて小説を描いた作品!1949年生まれ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2020年7月2日
読了日 : 2020年7月2日
本棚登録日 : 2020年7月2日

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