ちょっと展開に無理があるんじゃない…?と思いながら読み進めていったけど、たくさんの登場人物の中に少しずつある“つながり”が、「どうも引っ掛かるな」と思っていた。最後まで読むとその“引っ掛かり”が解き明かされて、びっくりします。
東京である黒人が刺殺される、その事件を追う刑事、東京から連絡を受けてニューヨークで黒人の身元を調べるプエルトリコ人の刑事、黒人と何らかの関係があると思われる女性、その息子、その息子が事故に巻き込んでしまった女性、その夫と愛人。
みーんながどこかで少しずつ繋がっているのです。つながり具合が不気味でさえあります。でも、もしかしたら自分の人生も、自分がした行為が、知らない間にいろんなつながりを作り、何年も何十年も経って自分のところに“戻ってくる”のかも…、などと考えました。怖いです。
ところでこの小説は昔、映画化、ドラマ化されて話題になったらしい(観たことないけど)。小説にはニューヨークのスラムの描写がリアルに描かれている。このスラムが映像でどんな風になっていたのか気になるな。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2019年10月19日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2019年10月19日
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