第一次世界大戦の好景気から一転して、アメリカの不況により不景気となり、戦争の足音が近づく日本。
大財閥の社長を父親に持つ花村英子のもとにやってきた女性運転手の別宮。英子は、親愛を込めてベッキーさんと呼ぶ。
ベッキーさんの力を借りながら、英子は謎を解いていくことになる。最後の「街の灯」については、戦前の身分制度のために引き起こされた殺人事件。英子は、世界を知ることで、世の中の理不尽を知ることになる。
「〘あのような家に住む者に幸福はない〙と思うのも、ひとつの傲慢たと思います」というベッキーさんの言葉。
幸福の形に絶対はないのですね。
英子とベッキーさんの関係を見ていると、主従関係を越えた信頼関係にあるのだなと感じました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
北村薫
- 感想投稿日 : 2023年6月11日
- 読了日 : 2023年6月11日
- 本棚登録日 : 2023年6月11日
みんなの感想をみる