村上海賊の娘(四) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2016年7月28日発売)
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感想 : 258
5

面白かった!

主人公の景(きょう)の魅力に、どんどん惹き付けられていった。豪快で、まっすぐで、泉州侍が言うところの「阿呆」で…。突っ走って行くのかと思いきや、現実に打ちのめされて折れかけたりする姿も、人間味があって、すてきだっだ。

四国の村上海賊のたちと、大阪湾で戦いを繰り広げた泉州侍たち。大阪の地名もたくさんでてきて、現代の大阪と重ね合わせたりしながら読むのも楽しかった。住吉の辺とかが、海だったとは驚き。

泉州侍たちも、豪快ですてきだった。なかでも七五三野兵衛の男っぷりは清々しかった。泉州の人たちは、なんとなく恐いイメージだったけど、口は荒いが「面白い(おもしゃい)」ことを好む気質なのだと思えば、愛嬌にも思えてくるから不思議。

結構血だらけな場面も多かったけど、怖さはなかった。それは多分、現代とは違う当時の死生観が話の中て生きているからだろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年1月29日
読了日 : 2017年1月29日
本棚登録日 : 2017年1月29日

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