天使の卵 エンジェルス・エッグ (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (1996年6月20日発売)
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年上の女性相手に電撃的な恋に落ちた青年を描いた恋愛小説。登場人物それぞれが傷を抱えている、典型的な恋愛小説なのですが、やはりラスト30ページの急展開が心に残っています。

伏線などもなく、本当にただの医療ミスで世を去った春妃。最後に優しくできなかったことと、そして春妃から妊娠を告げられなかった自身の若さ、頼りなさを悔やむ歩太。
姉を力の限り傷つけ死に追いやってしまった自責にかられ、歩太との関係性も変化してしまった夏姫。

皆が皆、悲しくて辛いラストですね。最後の一文、クロッキー張に春妃を発見した歩太の、「春妃があふれていた」という表現が今でも心に残っています。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 恋愛
感想投稿日 : 2017年10月23日
読了日 : -
本棚登録日 : 2017年7月18日

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