20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義

  • CCCメディアハウス (2010年3月10日発売)
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日本の教育にかけているものがこの本に書かれています。それは、自分で考えて行動するということ。教師の板書をひたすら写し暗記する受け身教育とは対極にあるものです。
さて、社会に出て役に立つ教育はどちらでしょう?
上からの指示待ち人間ばかり増やす日本の教育制度自体にそろそろメスが入れられるべきなのだが・・
本書には刺激的な言葉がどんどん出てきます。
「並外れた業績を達成した人々の最大の味方は、他の人たちの怠慢である」(P83)
「自分(経営者)は自分の会社と一体ではないし、製品と一体でもない。往々にして同一視しがちだが、失敗したからと言って自分が失敗したわけではない。あるいは、成功した時ですら、自分の成功ではない。会社や製品は失敗することがあっても、自分が失敗者なのではない」(P118)
「目標を絞り、ひたむきに努力すれば幸運が舞い込む確率は上げられます。しかしながら、努力以外にも使えるツールはたくさんあります。訪れた機会を歓迎する、チャンスが舞い込んだら最大限に活かす、身の回りの出来事に目を凝らす、できるだけ多くの人たちと付き合う、そしてそのつきあいをできるだけいい方向で活かす。自分自身で運を呼び込むとは、悪い状況を好転させ、いい状況をさらによくすることなのです。幸運に恵まれる確率は大幅に高めることができます。そのためには、できるだけ幅広い経験をし、その経験を独自の方法で結びつけること。そして、恐れることなく、自分の人生を演じたいステージに上がろうとすることです」(P160)
「自分の利害ではなく、交渉相手の利害やスタイルに合わせて交渉のやり方を決めるべき」(P173)
「正しく行動することと、自分にとってベストの判断を正当化することには大きな隔たりがある」(P182)

勝手に要約すれば、失敗を恐れず、チャンスを生かす、チャンスは人とのつながりから派生することが多いので、人間関係には細心の注意を払いながら、最後は自分で判断し、正しく行動する。

本書のタイトルは、読者対象層が限定されてしまうのになぜこんなタイトルに?と最初は疑問に思っていましたが、学生から社会へと旅立つ若者への力強いメッセージであることに気づき納得しました。

蛇足ですが、本書で書かれている内容を読みながら、「TEDスーパープレゼンテーション」で彼女を見たような記憶が・・

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年2月24日
読了日 : 2020年2月24日
本棚登録日 : 2020年2月24日

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