久々の池井戸作品です。
勧善懲悪のシンプルな構成がとても読みやすく、登場人物の苦悩を描きながら予定調和的なラストまで、万人受けしそうだなーと思いながら読みました。
とても面白かったです。
さすが売れっ子作家。主力ターゲットと思われるサラリーマンの求めるものが分かってますね。
でもまあこれはフィクションだから大げさだよね、なんて思ったけれど、よく考えたらそうでもない。
読みながら私の頭をよぎったのは三菱自動車。
あの会社の隠ぺい体質は何十年経っても変えられない。まさにこの小説の東京建電とそっくりです。
本当の意味で何のために働くのかを自分でちゃんとわかっていないと会社の倫理が個人の倫理を押しつぶしてしまうことになるのでしょう。
組織ってこわいな、とあらためて思わされました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
お仕事
- 感想投稿日 : 2016年10月14日
- 読了日 : 2016年10月14日
- 本棚登録日 : 2016年10月14日
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