全身に“脳瘤”と呼ばれる“顔”が発症する奇病“人瘤病”が蔓延。うへぇとグロさに顔をしかめていると、人瘤病にも二種類あるなど大事な設定を読み飛ばしかねません。二つの視点の別ストーリーがこの異常な世界で展開されるのを追われるように読み進めました。殺人が起き、二つの物語が一つに重なった時、これが本格ミステリであることを思い出させられ、論理の積み重ねから明らかにされる後半の怒涛の展開に圧倒されました。嫌悪する人も多いでしょうが、白井さんの作る世界は本当に計算されていて見事だと思います。今後の作品も期待しています。
読書状況:読み終わった
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honto
- 感想投稿日 : 2019年6月14日
- 読了日 : 2016年11月6日
- 本棚登録日 : 2019年6月14日
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