みかづき

著者 :
  • 集英社 (2016年9月5日発売)
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本棚登録 : 4593
感想 : 601
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カラフルの森絵都さんの作品だぁって、まずもって内容わからないままジャケ借りしました分厚い本。この週末は雨だからどっぷり本の世界に漬かってましたww
教育産業に携わる創業者一族の3代に渡る物語、50年間の軌跡を辿りました。
月は満ちることがないから理想を追いもとめて満ち欠けを繰返す。
時代の波にもまれながら何度も危機を乗り越えて中堅どころの学習塾へと収まってゆく舵取りの難しさ。
新興の会社とか勢いに乗って大きくするのは簡単だけど維持していくのはつくづく難しく思います。
分派、対立、独立と、泡のように浮かんでは消えてゆくなか、右腕として経営に尽力した国分寺の存在がなければ破綻していたかと思います。ただただ野心を抱かず創業一族を支えるとか男気を感じました。

管理教育、詰込み教育、ゆとり教育に絶対評価と理想を求めて制度が猫の目のように変わってゆくなか、どんな時代でもエリートと落ちこぼれてはでてくる状態。
一定数の従順な納税者を確保したいのが社会システム上の課題。

今さらながら、
自主的に興味をもって物事に取り込むことができる能力が大事だとゆうことを痛切に感じました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 図書館
感想投稿日 : 2023年7月10日
読了日 : 2023年7月10日
本棚登録日 : 2023年6月28日

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