図書館通いも1年近くなると次第にどの棚にあるかわかるようになりました。お目当ての作家さんの本を探していると借りたことのあるタイトルたちが随所に現れて、特にタ行と向かいあうハ行の棚の間にいる時は苦楽を共にした仲間たちに囲まれてるような親しみを感じるようになってきました。そうなると辻本深月さんの作品もいずれ相対さないといけないなっと思いつつ、反転してハ行の棚を物色する。夜食カフェの1巻まだ返却されてないけど2巻から4巻迄は揃ってるし迷ったのですが名作なら2巻から手を出しても入り込めるに違いないと確信して借りてきました。
疲れたOLが猫を追って不思議の国のアリスばりに辿り着いた先は異空間のようなお店でした。昼間はドレスショップなのですが夜は夜食カフェになるとか。そこは海の底のように形も色も違う魚たちが争わず各々のんびり寛いでいるとか、その正体はシャールさんが賄い料理をふるまい鋭気を養ってくれる店なのでした。
この心地よい空間に迷い込んでくる人たちは老若男女を問わずみえるようです。ポセイドンやギリシャ彫刻のように威光を放ち妖艶にバリトンヴォイスで語りかけるオーナーのシャールさんはなんとオカマ。ドラァグクィーンってゆうらしい。
彼女に見つめられると、動けなくなり心の奥底にあるドロドロな気持ちを吐き出したくなるようで、その後は店の常連になるケースが多いようなんです。
ぎゃあァぁあ、これが数々のブク友の心を射抜いたドラァグクィーンの正体なのかぁぁあw 。
1番弟子を自称するジャダも破茶滅茶で面白くってマカン・マランごと好きになってしまいました。
- 感想投稿日 : 2023年10月15日
- 読了日 : 2023年10月15日
- 本棚登録日 : 2023年10月15日
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