失はれる物語 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2006年6月23日発売)
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本棚登録 : 16768
感想 : 1436
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著者の作品はこれで6冊目の読了となりました。

計8つの物語がおさめられた短編集。

今まで読んだ乙一作品の中では1番好きな作品となりました。

短編集ってあんまり好きではないはずなのに^^;

読み終えるとずっと重版されていることも腑に落ちる。

どことなく切ない物語の詰め合わせ、特にお気に入りは「失はれる物語」。

いやぁ、ああなると実際辛いよね。

まさに生き地獄。

巻頭におさめられた「Calling You」の不思議な世界感がたまらない。

ようやく著者の作品の楽しみ方が少しわかってきた気がします。

説明
内容紹介
事故で全身不随となり、触覚以外の感覚を失った私。ピアニストである妻は私の腕を鍵盤代わりに「演奏」を続ける。絶望の果てに私が下した選択とは? 珠玉6作品に加え「ボクの賢いパンツくん」を初収録。
内容(「BOOK」データベースより)
目覚めると、私は闇の中にいた。交通事故により全身不随のうえ音も視覚も、五感の全てを奪われていたのだ。残ったのは右腕の皮膚感覚のみ。ピアニストの妻はその腕を鍵盤に見立て、日日の想いを演奏で伝えることを思いつく。それは、永劫の囚人となった私の唯一の救いとなるが…。表題作のほか、「Calling You」「傷」など傑作短篇5作とリリカルな怪作「ボクの賢いパンツくん」、書き下ろし最新作「ウソカノ」の2作を初収録。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
乙一
1978年福岡県生まれ。1996年『夏と花火と私の死体』で第6回集英社ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞してデビュー。2003年、『GOTHリストカット事件』で第3回本格ミステリ大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年5月19日
読了日 : 2021年5月19日
本棚登録日 : 2021年1月23日

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