地味な生き方を書かせたら天下一品と思っています。本屋大賞で大健闘した「ひと」、最新作「ライフ」も地味な生活を描き続けて少しのアップダウンで話が終わる本でしたが非常に面白いし、胸の中が温かくなる佳作であります。
本書は食パンでちくわを挟んで食べる描写が何度も出てくる位、じみーな日常を繰り返すものの、ミュージシャンが山盛り出てくる音楽話なので実際は派手な話なんだと思います。でも彼が書くとどこか牧歌的です。
音楽興味無い人は面白いかどうか判断付きませんが、音楽的な部分が濃厚なのでミュージシャン的な視点で読むととても面白く読めます。
牧歌的とはいっても、出会いや別れ、過去との再会、恋愛色々バランス良い話で彼の本としては起伏に富んでいます。でも不思議な事に彼の本は起伏無くてもなんだか面白いんです。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年10月28日
- 読了日 : 2019年10月27日
- 本棚登録日 : 2019年10月27日
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