ディズニーアンチが嘲笑まじりでひたすらTDR(東京ディズニーリゾート)をくさすとか、ディズニー信者がひたすらTDRを褒め称えるとかの一方的なものはよく見るけれど、ディズニー好きが中立を保ちつつ冷静にTDRを観察する本って珍しい。
TDRのマーケティング戦略に言及したお堅い本はそれなりにありますが、今作のように、笑いを交えつつ、TDL売店の導線のまずさがTDS売店になっていかに解消したかの解説や、地域別のトイレの個数一覧をリスト化して掲載したりする本はなかなかないんじゃないかと。おもしろいなー。
こんな感じでTDRの工業デザインや空間演出や建築についてもつっこんだ本があれば読んでみたいです。一流のエンターテイメントを作り上げるために注ぎ込まれる技術って、どんなジャンルにせよ魅力的ですよね。
この人は落語に関する本も出していて、そっちの方でも
「これは好きだけど、でも俺これのこの部分は嫌いだなあ」
という姿勢なところがすごく好き。
ちょっと古めですが、TDRに興味がなくとも読み物としてオススメです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
本_ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2010年6月11日
- 読了日 : 2010年6月11日
- 本棚登録日 : 2010年6月11日
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