ボーン・コレクター 下 (文春文庫 テ 11-4)

  • 文藝春秋 (2003年5月9日発売)
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感想 : 170
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鑑識技術で犯人を追い詰めるが… 怒濤の展開に衝撃!超ド級サスペンスミステリー #ボーン・コレクター

上巻のレビューはこちらから。
https://booklog.jp/users/autumn522aki/archives/1/4167661349

■きっと共感できる書評
私は弱い人間です。

かつて健康診断で重病の恐れがあると言われたことがありました。
ありがたいことに、その診断は杞憂に終わって、今は健康に生活ができ、仕事ができ、楽しい本をいっぱい読めています。しかし重病の恐れを言い渡されたとき、これからの自分を憂いでパニックに陥ってしまったのです。

人生には変化が訪れる。小さな変化、大きな変化。
そして生死に関わるほどの強烈な変化が訪れた時には、人は戦い続けられるのでしょうか。

どんなつらい環境、境遇になっても、前向きに生きるべきである。
きれいごとはいくらでも言えますが、本作の主人公のような四肢麻痺の絶望に立たされた人に対しても、こんな正論を振りかざせるのか。自分には自信がありません。

しかし人はひとりで生きているのではない。
魂のやり取りができる人が近くにいれば、きっと戦うことはできると信じたい。

世の中いろんな人種、性別、年齢、職業、性格、様々な人がいっぱいいます。
偏見や固定概念で排除するのではなく、まずは話をしてみることから始めるべきですね。

何より大事なのは、人と関わること。大切なことを教えてもらった作品でした。
控えめにいって名作です、未読の人は是非お時間を取って読んでほしいです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー
感想投稿日 : 2023年1月15日
読了日 : 2023年1月14日
本棚登録日 : 2023年1月14日

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