ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2014年3月14日発売)
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本棚登録 : 7076
感想 : 557
4

読み終わって一言、「あー、疲れた。。」といっても、“心地よい疲れ”なのですけどね。
社会人野球を描いた本書。勿論野球だけではなく、企業ドラマでもあります。
業績不振にあえぐ青島製作所と、成績不振の同野球部。宿敵・ミツワ電器の攻勢に崖っぷち状態です。
とにかくミツワ電器・野球部のクズ監督とクズエースの悪役っぷりが凄くて、前途ある若者の才能と人生を踏みにじった、彼らの卑劣なやり口にムカつきっぱなしでした。本当、犠牲者の沖原君が可哀想すぎて、もう何が何でもミツワ電器をコテンパンにすべし!と義憤にかられながら読みました。
そして野球部だけでなく、会社としてもミツワ電器の工作で青島製作所はピンチに継ぐピンチ・・。
“物語のトンネル”への耐性が弱い私は、息も絶え絶えです。
それだけに、終盤のまさに“捲土重来!”といえる、青島製作所の反撃的な展開には身体が震えました。耐えた甲斐があったというものです。このあたりがストーリーとして申し分ないですね。
と、いうわけで冒頭の“疲れたー”という感想になるのです。ここまでのめり込ませる池井戸さんはさすがですね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2021年読了分
感想投稿日 : 2021年1月10日
読了日 : 2021年1月10日
本棚登録日 : 2021年1月10日

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