聖女の救済

著者 :
  • 文藝春秋 (2008年10月23日発売)
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感想 : 1071
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ガリレオシリーズの長編。
 前作長編、「容疑者xの献身」は東野圭吾作品の中でも上位に入るほど完成度が高く衝撃的だった。今作も長編という事で期待しながら読み進めた。
 今作においては何と言っても「トリック」が注目であり、最近はミステリーよりも人物描写や人間関係について重きを置く印象があるが、ガリレオでは昔の様に尖ったミステリーにチャレンジしている。
(本格の様な作品が大好きだった)
 上記したトリックでは、容疑者xの献身を超える様な衝撃度はなかったものの、独自性に富んだ、オリジナリティ溢れる内容であり、おおいに楽しめた。結果として賛否両論ある様だが僕は少なからず衝撃を受けたし、読了後は余韻を楽しむことができた。
「聖母の救済」のタイトルも皮肉というか、作品の正しい解釈を伝えている様に感じ、隅々まで丁寧に構成されたミステリーだ。
願わくばガリレオシリーズでは昔の様にどんどんミステリーに尖ってほしい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年5月20日
読了日 : 2023年5月17日
本棚登録日 : 2023年5月17日

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