河野裕子歌集 続 (現代短歌文庫 70)

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  • 砂子屋書房 (2010年4月1日発売)
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この夏に亡くなった歌人の河野裕子さんは、新聞の訃報の欄ではじめて知った。病床で詠んだ最後の歌があまりにも衝撃的だった。そしてこの人の歌をもっと見てみたいと思った。

彼女は妻であり母、娘であり(義)姉、歌人であり自然そのものである。そんな様々な視点で詠まれた歌が、わたしのようなまるきりの素人でも受け止めやすいやさしい言葉で綴られていて、この人のように言葉を生み出せたらどんなに素敵だろうか、と思わせる歌集だった。
これから先にわたしが母になり、子の成長と共に順調に歳を重ねつつ病と共にある、そんな経験を得たのなら、もっとこの歌集を理解できるのだろうと思う。
歳を取るのが楽しみになる。是非とも長く付き合いたい一冊。

読書状況:いま読んでる 公開設定:公開
カテゴリ: しょせき
感想投稿日 : 2010年10月20日
本棚登録日 : 2010年10月20日

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