【不思議な話がつまった玉手箱】と評していい短編集。朱川湊人(三十二編)笹公人(三十三編、歌数は×5)。朱川湊人氏がよく書かれる、郷愁を誘う子ども時代の話は当然のようにあるし、ブラックユーモア溢れる現代やSFの話などたくさんある。さらに笹公人氏(歌人)がつづる独特な歌の数々が笑いの世界へといざなう。ときを忘れて読みふけるのは必死w。個人的に好きなのは【まぼろし観光ツアー】。笹公人氏の気に入った歌をいくつか・・・「白魔術の女がまわすステッキにユザワヤのシール貼られていたり」「明日までに痩せたい少女の見つめいるペットボトルのインドの生水」「風水を浴びすぎた君と諍いて黄色まみれの部屋をでていく」などなど。こういった本の構成、企画にも感服。*続きのような話もあるので最初から読むのを推奨。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2011年6月30日
- 読了日 : 2011年6月30日
- 本棚登録日 : 2011年6月29日
みんなの感想をみる