ある日突然、何をどうすればいいのか判らなくなって、何もかも投げ出したくなるってことありますよネ。この物語に登場する姉妹のように。
姉妹は離婚した両親のどちらにもつかず、ふたりで一緒に暮らしています。あるとき高校生の妹は、学校に通うことが億劫になり、登校しなくなってしまうのですが、時を同じくして会社勤めをしていた姉も、出勤しなくなってしまいます。やがて勤めを辞めることになるのですが、同時に結婚間近であった男性との婚約も破棄してしまいます。
人生をリセットして、一からやり直すことができればよいのですが、残念ながら世の中は、そんなに懐が深くありません。
けど、何をどうすればよいのか判らなくなるということは、何かをどうにかしたいという気持ちの裏返しなのかもしれません。大切なのは、思い切って一歩踏み出すこと。先のことは誰にも判らないのですから。世の中の懐は狭いかもしれませんが、世界の懐は思いのほか深く、包容力に満ちているのかもしれませんものネッ。
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- 感想投稿日 : 2010年10月13日
- 読了日 : 2010年10月13日
- 本棚登録日 : 2010年10月13日
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