本をあまり読まなかった小学5年生の柚希は、運動会で知り合った6年生の上山幸哉に夢中。彼を追いかけて図書委員になり、読書も好きになった。卒業の時期が迫る3学期、広報活動の一環として図書委員たちはビブリオバトルをやってみることに。興味を持った柚希や幸哉は参加を表明するが、同じクラスの友達・瑠衣は乗り気ではないようで……。ビブリオバトルでチャンプ本を狙う柚希の、恋と友情と読書の物語。
図書館本。
ビブリオバトルが主題に見えるが、半分は柚希の恋愛、それも、妄想爆発!キャ~♡といった恋愛脳状態。幸哉くん>ビブリオバトルなので、あまり期待し過ぎてはいけない。同じ年頃の男子が読むにはちとキツそう。
私はビブリオバトルに関しては完全にアンチ。(参加したことは全く無いが)
そもそもチャンプ本を決めるってのが理解不能。勝ち負けじゃないとかやけに言ってるけど、“バトル”って付いてるわチャンプ本決めるわ、勝ち負け必至。どう考えてもプレゼン競争じゃん。実際、勝敗のみにこだわる人って結構いるし。
読んでいない本の内容がわかるとか、知人の意外な推し本を知れるとか、そういうのは感想やレビューを読むなり、話を聞けば良い。バトル仕立てにする意味がわからない。
ビブリオバトルでないと出来ないことは、スピーチくらい。それすらも作中にも出てきた「ブックトーク」で出来る。まあ、文章を読むのがまだ得意でない人、読書なんて堅苦しい、暗い、などと思っている人にアピール出来るかもしれんけど。
んで、結局この本でビブリオバトルの魅力が伝わったかというと……う~ん、イマイチな気がする。柚希がずっと勝ちに行きたがっていたのが原因じゃなかろうか。作者も元々はあまり好きじゃなかったみたいだし。
まあ、柚希の学校生活が充実していて楽しそうだからいいか。
本書はA5版変形なのだそうだが、一般的なハードカバーに比べて横幅が広く、正方形に近く感じた。本を開くといやに横長に見える。
本文ページでは上下の余白がやけに広く、見開きだと新聞の段組みか巻物のよう。慣れるまでは非常に読みにくかった。
文字間隔からすると視覚に難のある方に配慮しているわけでもないし、構造が謎。こういう方が読みやすいの?
- 感想投稿日 : 2023年12月29日
- 読了日 : 2023年12月29日
- 本棚登録日 : 2023年12月27日
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